余震が続くなか、読みふけっていたのがこの本。


池波正太郎さんの名著『銀座日記』と同じスタイルの日記ながら、常盤新平さんならではの視点が随所に溢れていて、何よりもその文体が心地よくとても読みやすいです。


そして何気ない日常のなかに生と死の問題を折り込んでいるところに、大きな魅力があります。


枯淡の筆致で綴られたこの文章を読みながら、早く日常が落ち着くことを願っていました。


滋味溢れる名著だと思います。
前々から欲しいなぁーと思っていた、大部の書籍を
ついに購入してしまいました。

永井荷風の『断腸亭日乗』と並ぶ、膨大な日記。
一世を風靡した芸人の栄光と影をまざまざと描いた
作品です。


それにしても日記を読むのは、その当時の世相が伺えて
楽しいものです。


そしてこの晩年篇は、結核をひた隠しにしながら、困窮する
生活のために舞台に立ち続けるロッパの姿が赤裸々に描かれ、
胸を打ちます。





東京

2008年10月5日 読書
もともと坪内祐三さんの書くエッセイは大好きなんですが、
この本は特に気に入りました。


ベッドの横に置いて、寝る前とか寝起きにぱらぱらとめくって
読んでいます。


個人的には千住の箇所が好きです。あの衝撃的な結びは、物悲しく
なりました。

東京在住の方には、この20年の東京の変化がよくわかりますよ。


それにしても坪内さんは凄い人だと思います。
この本、最近の評伝では白眉の傑作で、面白いのですが、
なかなか読む時間が。。。
ISBN:4062755300 文庫 酒井 順子 講談社 2006/10/14 ¥600
関西では視聴率が40%を超えたそうで、日テレも生中継をした
甲斐があったというものです。

末長くお幸せに。

黒船。

2007年5月2日 読書
固い話はともかくも、女性の認知度も高くなった黒船・リア
ディゾン。

前からとっても気になっていたのですが、この人本当にアメ
リカ人ですか?ユミン(笛木優子)みたいなことはないです
よね〜。。。

前からあの流暢な日本語に疑問を覚えていたのですが、一昨
日の「サンジャ○」のデーブのイニシャルトークでも話題に
なっていたので、ついつい日記に書き留めてしまいました。
今、デビュー以来もっともネットで検索されているであろう
この方。はっきりいって、どこが良いのかさっぱりわかりま
せん。

けど僕の親友はタイプだと言っていましたが…。

それにしても某歌舞伎俳優さんは、朝ドラ主演の女優さんが
好きなんですね。けどはっきりいって、奥さんの方が美人で
しょう。それとも、性格的に相容れないところがあるのでし
ょうか…。

もてる男は大変だと改めて思います。

さて仕事しよう。
コンビニで見かけた最新号。

いやはやそれにしても特集の一つが「大人の女性のセックス白書」
って、どんな特集やねん!とひとりで突っ込んでおりました。

なんか雑誌名は真面目で堅そうなのだけど、所詮は、週刊ポ○ト
とか週刊現○とかとたいして変らないのではと思いました。

上記の2誌は、成人誌コーナーに置いてあり、こちらは普通の雑
誌扱いというのもげせません。明らかな男女差別です(笑)。

女性用成人誌ってコーナーを作り、そこにレディコミなんかと一
緒に置くべきだと僕は思います。
今年の3月に前に飼っていた犬が亡くなり、哀しみに打ちひしが
れていた我が実家ですが、この度、帰省したところ、新たな子犬
がいてビックリしました。

いろいろあって、やっぱり新しい犬が欲しくなったとのこと。

生後2ヵ月なので、ぬいぐるみみたいでめちゃくちゃ可愛いので
すが、トイレトレーニングがなかなか上手く進まず、大変なこと
になっています。

今度、会う時は心身とも大人になっているのだと思うのですが、
どう成長するか今から興味津々です。
最近になって朝の連ドラ、「ブスの瞳に恋している」などの脇役で
大活躍ですが…。

一本刀土俵入

2006年4月23日 読書
2006年度の?本屋大賞?にリリー・フランキーさんの『東京タ
ワーオカンとボクと、時々、オトン』が選ばれたことは、読書
好きの方ならよくご存じかと思います。

この大々ベストセラーを未だに僕は読んでいませんが、これっ
て結局は往年の大作家・長谷川伸の母恋ものの二番煎じでは
ないのかと思っています。

しかも長谷川伸の作品の方が詩情溢れているし。

でも古くさいから、今の人たちには受け入れられないのでしょ
うね。

それにしても長谷川伸の『瞼の母』『一本刀土俵入』『沓掛時
次郎』は、後世に残る名作だと僕は思います。
この人もどうするのだろう。

一緒にいるよって、多重債務者?、それとも取立て屋?
それとも逮捕されるかもしれない社長?

なんだか遅すぎるような今日の処分。闇金だけでなく、
サ○金ももっと、とりしまりましょう。

ついでにアゼ○ラの片棒担いだ、カード会社も。
ISBN:4167679795 文庫 坪内 祐三 文芸春秋 2006/04 ¥710

いやー、この本、久々のヒットです。本当に面白くてお薦め
です。仕事が忙しくて、通読していないのですが、寝る前に
寝酒をなめるように毎日、少しづつ読んでいます。

まわりの人にも、とにかく薦めています。なのでこのブック
レビューを御覧になった方も、一度、書店で手にとってみて
下さい。

それと坪内さんが仰っているように、雑誌のバックナンバー
って、調べものがあって繰っていると、ついつい他の記事が
気になって、何を調べていたか忘れてしまいます。

二十歳の原点

2006年3月19日 読書
ISBN:4101183015 文庫 高野 悦子 新潮社 2000/00 ¥420

自裁してこの世から去った高野悦子さんの日記です。この作品
以外にも、これ以前の『二十歳の原点ー序章』、『二十歳の原
点ーノート』があります。

僕自身は、19ぐらいの時に初めて読み、今も時折、本棚から
出して読んでいます。それにしても、昔の二十歳は大人だと思
います。

そして全然関係ないのですが、WBCようやく日本快勝!
いやー本当に、嬉しいですね。これまで散々苦しんだ相手
だし。
ISBN:4195987679 文庫 胡桃沢 耕史 徳間書店 1989/04 ¥489

この本、古すぎて画像ないみたいですね。

胡桃沢耕史さんは、本名の清水正二郎で官能小説を量産していた
方ですが、いろいろあって世界放浪の旅へ。

その後、日本に帰国。発奮して様々な作品を発表し、直木賞を
受賞しました。直木賞選考の折に、過去に官能小説を書いてい
たことで、選考委員が難色をしめし、何回も落選したそうです。

今日紹介した作品は、たしか直木賞候補作だった作品で、この時
は残念ながら、落選しました。

けれど南米における日系移民の生活や、南米諸国の政権が抱える
問題など、なかなか興趣が尽きない面白い作品です。

一度、図書館もしくは古書店で見つけたら読んでみて下さい。
お薦めの作品です。

ちなみに何故この本を紹介する気になったかは、今日のニュース
でフジモリ元大統領が、日本人支援者の若い女性と結婚するとい
う報道を見たからです。

それにしても南米の諸国は、なかなか政情が安定しませんね。
このお方が出演されている某局の大型ドラマ。

僕は見ていませんが、今日ちら見して思いました。
これって大丈夫?と。
この本お薦めなんです。皆さんもご一読してみてください。
年末に滞在していたホテルで読了しました。かねてからその
何とも言えない印象的なタイトルに心惹かれていたのですが、
これまで手に取ることもなくいました。

宮本輝は好きな作家の一人なんですが…。

しかし読了して、今こうして作品を反芻していても宮本輝さ
んが書いた作品というよりも、女性作家が書いたような印象
を受けました。

なんだか柔らかい絹のような小説です。お話し自体はある男
女の恋愛物語ですが、それが何ともいえません。

最後に作者の言葉として、この物語を結末まで書かずに中断し
てしまったとことが記されていますが、僕は幸せな結末である
と感じました。

静かに心癒されるそんな小説です。

ちなみに題名は、ポルトガルのロカ岬の記念碑に刻まれている
言葉を和訳したものだそうです。
この作品を原作にした今話題の映画を先日見てきました。小学生
の頃、繰り返して読んだ作品だったので、どのように映画化した
のか非常に楽しみにして、映画館に向かいました。

感想としては、期待したとおりに楽しめました!原作をほぼ忠実
に映画化しているし、さらに映画独自のストーリーも加えられて
いて、興味深かったです。

付加えていうならば、ややシュールな部分とシニカルな部分が濃
く、子供も楽しめますが、ひねくれた大人はさらに楽しめる作品
に仕上っています。

小学校低学年ぐらいの子供にはやや怖い映画と思われるかも知れ
ません。

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