最近、仕事の憂さを本を購入することで晴らしています。

この一冊もその内の一つ。森鴎外の史伝小説の傑作と誉れ高いこの『渋江抽斎』ですが、いままで全く手に取ることがありませんでした。鴎外と言えば『舞姫』ぐらいで、なんだか辛気臭いイメージばかりを抱いていました。

大学で日本文学を学んでいたのに…。

しかし、読んでみると、なかなか面白い。淡々と渋江抽斎
について触れながら、その家族や、交友関係など、江戸時
代を専門とした僕には興味ぶかい記述が、そこかしこにあ
ります。

美味しい日本茶、そして和三盆の干菓子を傍らに置いて、
まったりと読んでいきたい作品です。

火車

2004年8月16日 読書
ISBN:4101369186 文庫 宮部 みゆき 新潮社 1998/01 ¥900

この宮部みゆきさんの傑作中の傑作は、もう何年も前に読んで
いたのですが、家族に貸したらボロボロにされてしまい、愛書
家?としては、もうその本を手にする気も失せていたのですが、
今日改めて、本屋に行き、新本を購入し、再読しました。

あらためて、非常に読み応えある内容に感動を覚えました。

しかし、この作品の大きなテーマとなっているカードローンに
ついて考えてみると、この作品が執筆された時以上に、深刻に
なっているのでは無いかと思いました。

特に昨今の消費者金融のCMや銀行の子会社の金融のCMを見
ていると、この危機感がより強く感じられます。

公共広告機構でも良いので、こうしたCMに騙されてお金を借
りると、いかに法外な利息が取られるのかというCMを流して
欲しいものです。

しかし、宮部さんは本当に凄い作家ですねぇ。
昨日買ったうちの一冊。

今まで伏せられていた様々な説話が書かれていて驚きました。
関さんの本は何冊か持っていますが、芸談を纏めるのが上手い
人だと感心します。

但し、厚みのある紙を使って、本に厚みを出すよりも、もう少
し文章の分量を増やして欲しいと思います。

すくなくとも値段が少々高いですしねぇ。

それはともかくも、読みやすくて楽しい本でした。

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